園の様子

夏の虫たち

暑さと共にセミの鳴き声も元気に聞こえてきます。
今年は、天候により夏祭りが中止となり残念でしたが、コロナウィルス感染者の増加や得体の知れない風邪症状も見られていたので、大勢が集まること、無理をしないことを神さまがこのような形で教えてくださっているのではないかと、できなかった夏祭りの片付けをしながら考えていました。

夏休みとなり2週間がたとうとしていますが、元気に過ごしていますか?
子どもたちがいない幼稚園は、とても静かですが草も虫たちも元気です!
子どもたちがクラスで育てていたカブトムシは、1学期末に子どもたちとマリアの森に返したり、まだ羽化していない虫たちは里親となる先生方の家へ引き取られています。

1学期、カエルやトカゲやカブトムシだけでなく、たくさんの生き物に出会った子どもたち。今年はカエルが多かったからか蛇も見かけました。子どもたちがいるときには遠慮してくれていたのが幸いです。でも、捕獲してどんな蛇がいたか、危険についてなど、子どもたちと観察をして遠くの林へと返しました。

珍しい卵も子どもが発見しました。

「先生、鳥の図鑑ない?」とやってきました。
事情を聴くとマリアの森で木に卵があったこと。一個目は触ったら割れてしまったこと。この卵は最初はピンク色だったことなどを話してくれ、バケツに入った小さな卵を見せてくれました。

思いのほか小さく、二つ付いている。話を聴くと、巣にあったのではなく、棕櫚(シュロ)の幹のふわふわの間にあったことが分かり、大人の頭では鳥の卵ではないこと、爬虫類が怪しいことが想像でき、調べてみることにしました。

結果、有精卵のヤモリの卵ではないかということが分かり、発見したような環境をケースに作り、
「かえったら(羽化したら)また持ってくるからね」と嬉しそうに持ち帰っていきました。
(今頃どうなっているかしら?)

今年は6月の暑さを感じてすぐにいち早く「セミが鳴いてる!」と、子どもたちが気付きました。
ちょっと涼しくなった7月には、ヒグラシも鳴き始めました。

7月にはあちこちでセミの抜け殻が見つかり、集める子どもたちもいました。
また、虫網をもって虫探しに駆け回っていました。

ちょっとマリアの森を探すと、子どもたちがいる日中にもニイニイゼミが羽化して羽を乾かしている場面に遭遇することができました。
子どもたちも捕りたいところをグッと我慢。

今年は土から出てきたアブラゼミの幼虫にも出会い、カーテンで羽化するのを観察できたクラスもありましたし、残念ながら羽化できないものにも出会いました。虫の命の営みを目の当たりにしたことで子どもたちなりに多くを感じ、命についても考えるきっかけになったようです。

実は、先生たちで夜のセミ観察会をひっそりと行いました。
羽化したてのアブラゼミやニイニイゼミを発見することができました。時間を追うごとに態勢を変え、少しずつ色付き、しっかりとしてくる様は、美しかったです。

やっと羽化する場所を決めたところのセミにも出会うことができました。

残念ながら、私たちがあまりにもじっと見すぎていたからなのか1時間ほど待っても出てくることはなく、時間切れで断念しました。
自然の営みには、時間もかかるし、個体差もあると思います。
人間時間でなく、虫の時間の流れがあるのでしょうね。

長い夏休み、是非自然に触れ、不思議な体験、驚きや喜び、ちょっと怖いこと、達成できたことなどなど、心が動く体験ができますように。
夏休みはこれからです‼
ご家族みなさまコロナ感染に留意し、
9月に、また元気な子どもたちに会えることを楽しみにしています。

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